C故事・諺-2
1.箸にも棒にも掛からぬ。
(はしにもぼうにもかからぬ)
ひどすぎてどうにも手がつけられない。
2.口中の雌黄。
(こうちゅうのしおう)
一度口にしたことば、発表した文章の表現などに誤りや不適切なところがあれば、すぐに訂正することのたとえ。転じて、口からでまかせを言って、真相をおおい隠すこと。
3.赤貧洗うが如し。
(せきひんあらうがごとし)
非常に貧しく、洗い流したように何もないさま。
4.溜飲が下がる。
(りゅういんがさがる)
不平不満などが解消され、むかむかしていた心持ちがすっとする様子を表す表現。
5.桃李言わざれども下自ら蹊を成す。
(とうりものいわざれどもしたおのずからけいをなす)
桃やすももは何も言わないが、花や実を慕って人が多く集まるので、その下には自然に道ができる。 徳望のある人のもとへは人が自然に集まることのたとえ。
6.紺屋の白袴。
(こうやのしろばかま)
他人のことにばかり忙しく、自分自身のことに手をかける暇がないということ。
7.莫逆の友。
(ばくぎゃくのとも)
莫逆の友とは、互いの気持ちがぴったり合った、争うことがないような非常に親しい友人。
8.麦秀の嘆。
(ばくしゅうのたん)
亡国の嘆き。殷(いん)王朝滅亡後、殷の一族の箕子(きし)が破壊された宮殿跡に麦が生い茂っているのを見て、悲しんで作った詩による。
9.鐘も撞木の当たりがち。
(かねもしゅもくのあたりがち)
接し方しだいで反応も変わってくるということ。また、連れ添う相手しだいでよくも悪くもなるということ。
10.身体髪膚之を父母に受く。
(しんたいはっぷこれをふぼにうく)
人の身体はすべて父母から受けたものであるから、大切にしなければならないということ。後に「敢えて毀傷せざるは孝の始めなり」と続く。
11.一敗地に塗れる。
(いっぱいちにまみれる)
「一敗」は、一度の勝負で完全に敗北することを表し、「地に塗れる」は、戦死した者の内臓が地面に散らばって泥にまみれるという意味。
12.鵜の真似をする烏。
(うのまねをするからす)
自分に姿が似ている鵜のまねをして水に入った烏がおぼれる意から、自分の能力をよく考えず、みだりに人まねをすると、必ず失敗するということのたとえ。
(もうきのふぼく、うどんげのはな)
めったにないこと。
14.一片の氷心玉壺に在り。
(いっぺんのひょうしんぎょくこにあり)
一片の氷が、白玉の壺の中にあるように我が心は清く澄みきっているということ。